(日本語) ニューロダイバーシティ・サロン #1

(日本語) ニューロダイバーシティ・サロン #1

脳の多様性がひらく子ども・子育て・社会の可能性

開催日時:2022年4月24日(日)日本時間 10:00 - 12:00

脳神経系の多様性を指す言葉「ニューロダイバーシティ」。思考や感じ方、行動などに「正しい」方法は多様にあり、そこに違いがあるというだけで「障害」とはみなさないという考え方です。多くの場合、自閉スペクトラム症(ASD)や、ADHD、学習障害などの他の神経疾患や発達障害の文脈で使われます。

CDC(Centers for Disease Control and Prevention アメリカ疾病予防管理センター )と日本の調査によると、日米両国の子供の約3%が自閉症だと考えられています。米国では、親達が主導して始まったニューロダイバーシティ運動の高まりを受けて、現在では子どもたちへの個別の教育支援が可能になり、政府の資金援助も受けられるようになりました。一方日本では、ニューロダイバーシティに対する認知度は向上しているものの、支援体制などは、いまだに十分とは言えない状況にあります。

自閉症児に役立つスキルを身につけさせる従来の治療法に加えて、遊びをベースにした発達支援である『フロアタイム(Floortime)』という新しいムーブメントが、目覚ましい成果をあげています。米国発のこの療育モデルは現在70カ国以上で導入され、世界各地で専門家によるプログラムの提供が行われています。

この発達支援では、自閉症児が自分の感情や行動・思考を理解し調節する能力を高めるために、子どもたちの強いこだわりを結びつけ膨らませていくことに焦点を当てています。その目的は、子どもたちの好奇心と意欲を高めること。子どもたちは遊びを通して、他者への関心や他者とつながる力を育み、仲間の活動や学習への関心を高めていきます。従来のセラピーより緩やかな方法で、子どもたちに最も必要とされるスキルを学ぶ力を身につけることができます。

遊びを通した内発的モチベーションの育成に着目したこの方法は、レッジョ・エミリア教育やプロジェクト型学習、コネクテッド・ラーニングなど、多くの進歩的な教育運動とも共通するものです。

松本理寿輝は、日本におけるレッジョ・エミリア教育の実践園として知られる「まちの保育園・こども園」を運営。現在、千葉工業大学変革センター所長の伊藤穰一とともに、幅広い学習方法の中から最善の方法を導入して、自閉症の子供たちと定型発達の子どもたちが共に学べるハイブリッドスクールの設立を計画しています。ニューロダイバーシティに対する認識を高めて幅広いアプローチから学ぶこと、特別支援教育の対象となる子どもたちと定型発達とされる全ての子どもたちが共に学ぶ場を設けること、そうした取り組みに関心を持つ親や教師、セラピストのネットワークを発展させることを目指しています。

取り組みの一環として「ニューロダイバーシティ・サロン」を開催いたします。

第一回目のサロンには、自閉症スペクトラムの教育メソッド「フロアタイム(Floortime)」の教育・訓練機関である The International Council on Development and Learning (ICDL) のCEO、ジェフ・ガンゼル氏をお招きします。

*本イベントは日英同時通訳で行われます。

登壇者:

  • 伊藤穰一(千葉工業大学変革センター所長)
  • 松本理寿輝(まちの保育園・こども園 代表)
  • ジェフ・ガンゼル (The International Council on Development and Learning, CEO)

参加費:無料(事前登録制)。Peatix よりお申し込み下さい。

開催方式:オンライン(Zoomウェビナー)と現地参加*をお選びいただけます。

会場(現地参加):デジタルガレージ カンファレンスホール 「Dragon Gate」

(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ DGビル 18F)

主催:ニューロダイバーシティ・サロン

協力:デジタルガレージ、ナチュラルスマイルジャパン株式会社(まちの保育園・こども園)、まちの研究所株式会社

*本イベントは、新型コロナウイルス感染予防対策を講じて開催いたします。やむを得ない事情により、一部の内容、登壇者を変更する場合がございます。予めご了承ください。